2020年6月3日、頸髄硬膜外血腫を発症した三浦雄一郎。100万人に一人という稀な病気は全身を麻痺させ、緊急手術。その後、脊髄損傷後遺症で8か月に及ぶ入院生活。コロナ禍により家族との面談やリハビリも制限がかかる中、絶えず前向きな姿勢を持ち続けた。再び歩けるよう目指したのは1年後、2021年6月に行われる富士5合目での聖火ランナー。聖火を日本の象徴である富士山へ届けるため、三浦雄一郎・挑戦の記録。

Last year On the June 3rd 2020, Yuichiro Miura suffered Cervical Spinal Epidural Hematoma which paralyzed his body from neck down. It is rare symptom which the case is one in million. Luckily the doctors were able to diagnosis the cause of paralysis and Yuichiro was operated immediately to minimize the nerves damage. The chances to overcome lower body and right side paralysis due to spinal cord injury was unknown and his age (87years old at the time) could only add the negative factor. However never given up, in midst of covid pandemic, it took almost 8 months hospitalization and under the strict visitation code, Yuichiro’s lonesome challenge continued through endless rehabilitation that has taken inch by inch, step by step.
Before Yuichiro struck down, he has been assigned as the runner to carry the Tokyo 2020 Olympic torch to Mt. Fuji (the highest point of the relay and the soulful place to Japanese people). So, when pandemic postponed the Olympic Games to next year, it has given Yuichiro another chance, the new reason to aim for – that is to stand up on his own feet again and to step forward to carry the torch to light up and connect everyone’s hope.
The target date is June 27th 2021.
This is the record of Yuichiro’s challenge at 88 = his another Everest summit.

6月27日

三浦雄一郎&豪太の聖火ランナーが無事終わりました。皆さま沢山の温かい応援ありがとうございます!昨日まで「大雨で道路が閉鎖の場合は残念ですが富士山の聖火リレー部分は中止となります」という連絡でした。予報では台風の直撃は免れたもの、高所における前線の影響はかなり厳しいと思われ、雨のなかでの決行を覚悟していたのですが、予報に反して朝のご挨拶に富士山が綺麗に姿を現してくれました。聖火リレーのとき、富士山五合目は深い霧に覆われましたが、それでも雨は降らず、ある意味幻想的な空気のなか聖火が運ばれ、三浦雄一郎へ灯が繋がれたときに視界が開けていきました。標高2300㍍、リレー最高地点です。さあ、次の目標に向かい、再び三浦雄一郎は歩きだします!

聖火ランナーを終えて、三浦雄一郎のコメント;「無事に富士山へ聖火を運ぶことが出来てほっとしています。これは色々な人たちの助けがあったから実現できた、そして聖火という存在も多くの人たちの希望や夢、目標という想いを繋ぐものだと改めて感じています。昨年発症した難病に打ち勝つということが僕にとっての目標でありましたが、人生には常に思わぬ、予想もつかないアクシデントはあります。今、人類が力を結集して乗り越えようとしているコロナもそうです。負けない気持ちを大切に、必ず乗り越えられるとそう信じて与えられた人生、諦めずに前を向いて希望を繋いでいきたく思います。ありがとうございました!」

6月26日


いよいよ明日、三浦雄一郎が聖火を富士山へと届けます。お天気が心配でありますが、よほどの嵐でない限り雨天決行の予定です。この模様は東京2020オリンピック聖火リレーのHPにてライブ配信いたしますので、是非、中継映像を通じてご声援をよろしくお願いいたします!

開始予定 2021年 6月27日(日曜日) 11:00 ~こちらから

昨年の6月3日に頚髄硬膜外血腫を発症し脊髄損傷による寝たきりの状態から1年以上をかけてトレーニングを続け、この聖火ランナーが三浦雄一郎の復帰に向けて初の公の場所での登場となります。ここまでの道のり、皆さまの心温まる応援・声援が三浦雄一郎の大きな力となってまいりました! ありがとうございます!

Tomorrow (June 27th) at 11:00 am JST., Yuichiro Miura is schedule todeliver Olympic torch to Mt. Fuji. The live streaming is planned at attachedURL. Please cheer him through the internet.This will be his first revivalsince he suffered spinal cord injury last June. The doctor who operatedYuichiro told us “we don’t use the word miracle, however I can’t expressotherwise to see his recovery at age of 88! It is such an inspiring comeback!” 

下記プレスリリースの内容となります

世界七大陸最高峰のスキー滑走達成後、70歳を過ぎてから3度のエベレスト登頂(2003年、2008年、2013年)を果たし、80歳でのエベレスト登頂世界最高齢記録を持つ三浦雄一郎ですが、昨年6月3日(当時87歳)に特発性・頚髄硬膜外血腫を発症し、緊急手術、その後約8か月に及ぶ入院生活を続けておりました。「頚髄硬膜外血腫」とは頚髄硬膜外の出血による血腫が脊髄を圧迫し運動麻痺と感覚障害がおこるという稀な疾患です(およそ100万人に一人)。三浦の場合は脊髄損傷の後遺症として下半身及び右半身に麻痺が残り、特に80歳後半という高齢というファクターが大きく、どれぐらいの回復が見込まれるかは未知数でありました。ほぼ寝たきりの2か月間後、リハビリを開始して、日々、運動機能回復のトレーニングを続け、徐々に回復。8か月後には短い距離の自立歩行が可能となり、今年2月末に札幌の自宅へ戻り、現在に至るまでリハビリを行っております。富士山での聖火ランナーは発病前に決定していたもので、発症後も富士山へ聖火を届けたい、再び自分の足で歩くということが三浦の新たな目標となり、長い闘病生活のなかで大きな励みになっておりました。当日は共にエベレスト登頂を果たした次男の三浦豪太(51歳、元・冬季五輪代表選手)が 父・雄一郎のサポート役として一緒に走行いたします。

三浦雄一郎コメント
「富士山は日本人の自分にとって最も崇敬し誇りである山、常にその存在に勇気づけられ、世界へ挑戦することができた。そして今、苦しい病気の克服ができたのも自分が大好きな富士山へ聖火を運ぶという目標があったからこそ。ランナーを務めさせていただきとても嬉しい」

6月17日

昨年の6月突如、頸髄硬膜外血腫で倒れ緊急手術、それから約8ヶ月の入院。脊髄損傷は回復に時間がかかり、先生方もどれだけ機能が復帰できるかは人それぞれであると。特に88歳という年齢のファクターがありました。それでも来週6月27日に予定している富士山での聖火ランナーを目指してここまで回復! 孫たちの声援もあり、二週間ほど前から緩やかな傾斜を登るトレーニングを続けてます。 聖火ランナーまであと10日、三浦雄一郎の挑戦は続きます。